松屋銀座開店100周年を記念して開催された「みんなの!松屋銀座 大賞」。食をこよなく愛する一人の松屋社員のひとことから、この企画は生まれました。お客様と松屋銀座クルーの投票によって、“今いちばん支持されている商品”が決まります。今回はその中の、「秘密のおすすめ部門」に注目! グルメ好きな松屋銀座社員3名による座談会を開催し、お客様とクルーからの支持が多かった4つのブランドとおすすめの商品について熱く語っていただきました。
クルーとお客様の推し!松屋銀座で買える“秘密のおすすめ“とは?

「みんなの!松屋銀座 大賞」とは?
エントリー商品の中から、お客様と松屋で働くクルーの投票により、”松屋銀座で今いちばん支持されている商品”を決める賞。「デパ地下スイーツ部門」「お弁当お惣菜部門」「食品ギフト部門」「リビング部門」「コスメ・ファッション部門」の5部門でそれぞれのグランプリ商品が10月14日(火)に発表されました。グランプリ商品はこちら。
――「みんなの!松屋銀座 大賞」は、米田さんが企画を立ち上げたそうですね。
米田さん:松屋で働いて17年になります。松屋にはおいしいもの、素敵なものがたくさんあるのに、それがお客様に伝わりきれていないことをもどかしく感じていました。お客様に向けて、「この商品、いいんですよ!」とお伝えする方法がないかなと考えた結果、この企画が生まれたんです。あとは個人的に、「松屋銀座が開店100周年を迎えた今、みんなが“いい”と思っているものは、きっと本当にいいものに違いない!」という興味もありました。それで皆さんのおすすめの一品をうかがうことにしたんです。

――番外編で「秘密のおすすめ部門」を入れたのは、どんな思いですか?
米田さん:「みんなの!松屋銀座 大賞」は、この企画に参加を希望するブランドさんによるエントリー制になっているので、すべてのブランドが参加しているわけではないんです。そこで、「秘密のおすすめ部門」は大賞とは別に、お客様とクルーが個人的に推している松屋銀座の商品を、自由に1つ教えてください、とお聞きしています。
今回ご紹介する4つのブランドを見てみると、はやりの商品や新しいブランドというより、“名店”と言われるところが圧倒的に多いんです。やはり、「この店の〇〇なら間違いない」とか、「松屋のこのお店は、昔からおいしいのよ」というように、長く愛されてきたブランドが選ばれているようです。
【秘密のおすすめ1】キャンティ

――キャンティさんが選ばれた理由は、どんなところにあると思いますか?
今井さん:実は松屋銀座は、大変ありがたいことに百貨店の中での初出店や第一号店に選ばれることが多いんです。それは、銀座にお店が存在するということもあると思いますが、松屋銀座のバイヤーたちの先見の明があったからだと思います。また、「このお店といえば、この商品」というイメージがお客様にもあって、そういうブランドさんの商品が今回は選ばれているようです。キャンティさんもまさにその一つで、百貨店としては、松屋銀座が初の出店だったんです。
キャンティさんと言えば、やはりモンブランですね。和栗とフランスの栗を使っていて、1個あたり実は10個近くも使っているんですよ。食べ応えもあるし、ラム酒の香りも豊かです。

黒田さん:モンブラン、初めて食べました!もう、「栗!」って感じですね(笑)。ふわっと香るラム酒の風味もすごくいい。丸ごと1個がのっていると思ったら、中にも丸ごと栗が入っているのにもびっくり。フォルムもクラシックで絵になりますね。
今井さん:1個食べるだけで、幸せになれるケーキですよね(笑)。ケーキって最近はすごく高くなりましたが、そのケーキ人数分で家族みんなが笑顔になれるなら、そんなに高い買い物じゃないですよ。それって、素晴らしいことですね。

黒田さん:松屋銀座6階に入っているキャンティのカフェは穴場ですよね。知る人ぞ知るという感じで。カフェで食べられるプリンは、カラメルが別添えなんですよ。それがありがたい(笑)。あのカラメル、ちょっと苦めなのが特徴ですよね。
今井さん:けっこう、クールな印象のプリンだと思います。ちょっとかためで。
米田さん:お客様からも、カフェでいただけるコーヒーやプリンが人気商品で選ばれています。「おいしいケ一キが選べて、好きなドリンクでゆったりできる」や、「ホテルのラウンジのようでとても落ち着く空間。ちょっと教えたくないひとときの贅沢です」など、カフェに対する声が届いています。六本木のキャンティだと、ちょっと敷居が高くて…という方でも、松屋銀座のカフェやデパ地下なら気軽に立ち寄れるのではないでしょうか。

今井さん:チェリージアは、贈り物に最適ですよ。松屋銀座では、私たちが参加している『銀座ミツバチ プロジェクト』のはちみつを使ったチェリージアも、定番で作っていただいています。レーズンが入ったサンドはよくありますけど、これはチェリーなので、またちょっと違った味わいなのがいいですよね。
【秘密のおすすめ2】チーズ王国

――チーズ王国は、お客様からもクルーからも支持が多かったようですね。
米田さん:私、チーズ王国さんが大好きで。もうずっと通っています。私の母も、妹も、子どもたちの顔まで覚えられちゃいました(笑)。
今井さん:販売員さんの勧め方がすごく上手だし、チーズに対する知識が半端じゃないですよ。あとは、ワインやバゲットとのマリアージュなど、食べ方の提案をしてくれるのもまたいい!
米田さん:本当にお上手なんです! 試食できますし、最高です(笑)。とにかく、販売員さんのチーズ愛がすごいんですよ。お客様からも、「他のお店では見ないタイプのチーズもあって、楽しくなります」とか「チーズのプロであり、店員さんがフレンドリー!」などの声が届いています。チーズ王国は造り手や農家から直接仕入れをしているそうなので、本当にこだわりをもってチーズを販売していることがよく分かります。

――今回おすすめするモートリュフとゴーダ、味わいはどうですか?
米田さん:どちらもお気に入りです。モートリュフは、子どもが寝た後に夫婦でゆっくりする時にいただいてます。
黒田さん:わ、素敵ですね!モートリュフ、トリュフの香りがすごい!やっぱり、これはワインに合わせたい。ゴーダの方はミルキーなのに、しつこくなくて、いくらでも食べられる味。これは、危険なチーズです(笑)。

米田さん:「チージーディスク」というクラッカーもおすすめです。チーズの邪魔をせず、パリッとしていて本当においしい。すごい人気なので、タイミングによっては売り切れていることもあります。見つけたら買いです!あとはピザもおすすめ。チーズが主役のピザで、オーブントースターで焼くだけという手軽さも魅力です。
今井さん:チーズフォンデュもおいしいんですよ。家族で集まってパーティーなどをする時によく買っています。
【秘密のおすすめ3】メゾンカイザー

――メゾンカイザーといえば、クロワッサンですね。
今井さん:メゾンカイザーが2002年に百貨店として初めて松屋銀座に出店した当時は、発酵バターを使ったクロワッサンは珍しかったんです。また、パンをギフトに持っていく文化もなくて、そういう意味でもお客様に喜ばれたし、すごく画期的だったと思います。クロワッサンのおいしさと、メゾンカイザーのブランド力は今も根強いんじゃないでしょうか。

黒田さん:メゾンカイザーのクロワッサンは、大阪・関西万博のフランス館でも提供されて話題になっていましたね。フランスの発酵バターを使って作られていたそうですよ。
米田さん:エクメックは、小麦の甘みが味わえるパンですね。何もつけずに食べるのが好きです。すごく大きいのでコスパがいいし、素材にもしっかりこだわって作られているので、子どもたちにも安心してあげられます。
黒田さん:はちみつのほんのりとした甘みを感じますね。このぐらいの甘みだと、子どもたちも喜びそう。食事にもいいし、おやつにもいい!
今井さん:やっぱりおいしいですよね。メゾンカイザーのパンは唯一無二ですよ。このパンは、温めてももちろんおいしいけれど、温め直さなくても十分おいしいのがいいところです。
米田さん:メゾンカイザーは、お客さんが常に並んでいますよね。やっぱり、デイリーで常に食べたくなりますよね。お客様からは、「パンの甘みと食感、味がいい」や「香りがよくて安心して食べられる」という声が寄せられています。
【秘密のおすすめ4】茶の葉

――茶の葉さんは、商品が並んでいるお店の奥にイートインもあるそうですね。
今井さん:心を落ち着かせるのにはすごくいい場所ですよ。社員でも、実際に入ったことがある人は少ないんじゃないかな。今では、お菓子と一緒に日本茶をいただけるお店は多いですが、茶の葉が松屋銀座に入った当時は、なかなかこのスタイルは珍しかったと思います。
黒田さん:実は今日初めて、イートインの方に入ってみたんです。存在は知っていましたが、食品フロアの少し奥まっている場所にあるので、ちょっと入りづらかったのもあって…。でもお店に入ってみたら、館内放送が一切聞こえず、照明も落とされて、まさに特別な空間でした。目の前で煎茶を淹れていただけるんですけど、その動きがとにかくスマートで!しかも、煎茶と生菓子のセットで990円と、百貨店のイートインにしては手頃なんですよ。
今井さん:茶の葉さんは、年配の方を中心にリピーターのお客様が多いようです。うちの母親も、松屋に行くたびに行っていますよ。

――店頭でも、お茶によく合う和菓子が買えるんですね。
黒田さん:「コイン焼き」は、お茶の香りが豊かです。抹茶・ほうじ茶・玄米茶の3種類が入っていて、見た目もかわいい。味は、まさにお茶を食べているようで、おいしくてクセになります。「栗蒸し羊羹」は、大きな栗がゴロゴロ入っていて贅沢ですね。羊羹は季節によって素材が変わるそうです。
米田さん:茶の葉さんは、パッケージにもすごくこだわっていて、どれもおしゃれなんですよ。ギフトにもぴったり。
黒田さん:まさに、茶の葉さんは、“秘密のおすすめ”ですよ!松屋銀座のあの場所にできて、もう40年というのがびっくり。器には金継ぎがされていて、大事に使っているのが伝わってきました。
米田さん:お客様からも、「とにかく接客がすばらしく、毎回松屋へ行くと必ず立ち寄る。お茶に対する愛情がすばらしく話していて満足度が高い」「静かな空間で、スタッフの方の心遣いで最高の癒し時間を過ごせる」などの声をいただきました。チーズ王国もそうでしたが、販売員さんとのやりとりを楽しまれているお客様が多いというのが、私たち社員としても嬉しいですね。
食を愛する3人の語らいは、このあとも尽きることなく続きました。それぞれの「好き」が詰まったおすすめには、松屋の100年を支えてきた想いと、日々お客様に寄り添う温かな情熱が感じられます。
記事で紹介した店舗一覧
<キャンティ>
カフェ:6階 / テイクアウト(ケーキ・洋菓子):地下1階洋菓子
クラシックなモンブランやチェリージアなど、老舗の味を堪能できるカフェ&スイーツショップ。
<チーズ王国>
地下1階グルマルシェ
世界各国のチーズを扱う専門店。スタッフの豊富な知識と丁寧な提案で、ギフトにも人気。
<メゾンカイザー>
地下1階パン
フランス産発酵バターを使ったクロワッサンなど、本格派ブーランジェリー。毎日行列の人気店。
<茶の葉>
地下1階喫茶スペース
煎茶と和菓子を楽しめる日本茶専門店。奥のイートインでは、静寂に包まれた特別なひとときを。
PHOTO/YUKO CHIBA TEXT/ARI UCHIDA