松屋銀座に一歩足を踏み入れると、清潔で心地よい空気を感じませんか? 「知らなかったぞ松屋のうらがわ」第3回は、2024年に新しく設定された「松屋らしさアワード」で、個人・団体と連続受賞した小林謙哉さんにフォーカスします。日々の清掃をするクルー達に代々受け継がれている言葉とは?
「松屋らしさアワード」受賞者/小林謙哉さん
松屋銀座を“銀座でいちばんきれいな場所”に
松屋らしさアワードとは?

近年、世の中がめまぐるしく変わっていく中、松屋も時代に合わせて変化してきました。でも100年以上続く企業として、変わってはいけないものがある、それこそが“松屋らしさ”なのでは?と考え、各部門から選出された推進リーダーで運営される 「松屋らしさ推進委員会」を発足しました。
創業の精神に則った「松屋人心得」にある5つのワード“誠実” “謙虚” “真剣” “勤勉” “挑戦と創造”を基に、あるべき姿を明確にしていく活動をしています。
その中で、松屋で働く全てのクルー(松屋社員、グループ会社社員、お取引先など)を対象に、“松屋らしさ”を体現している人を讃える「松屋らしさアワード」を設定しました。3カ月タームで推薦を募り、推進委員会による投票・ディスカッションを経て表彰しています。第1回は2024年11月、第2回は2025年2月に開催されました。
表彰者は、社内報でお知らせしたり、誰もが目にする社員食堂の横の壁に掲げたりして共有しています。
(構造改革推進委員会 担当部長 堀江孝志さん)

株式会社シービーケー
第二事業部 サービス部 サービス1課
小林 謙哉さん
2009年シービーケー入社、2017年から松屋銀座店を担当。現場管理業務と清掃作業をメインに、約50名のクルーをまとめている。第1回に個人受賞、第2回には小林さんが所属するサービス部 サービス1課 清掃チームが団体受賞。
<推薦コメント>
雨の日にはお客様の足元が濡れないよう駐車場の水たまりを掃き、暑い日には空調の吹き出し口の結露がお客様や商品に垂れる前に拭き取るなど、お客様や松屋で働く従業員の事を常に考え、笑顔で行動できる松屋らしさを体現しているクルーです。
小林さん インタビュー
───以前はオフィスビルなどの担当が多かったとのことのですが、松屋銀座は今までと違いますか?
「銀座の百貨店という場所柄、品の良いお客様が多くいらっしゃいます。快適にご利用いただけるように品質を高めていかないと。『銀座でいちばんきれいなトイレを目指そう』という言葉が代々受け継がれて、私の心にも残っています。特にお客様との距離が近いトイレなどの清掃は女性クルーがメインなのですが、お声がけいただくことも多いです」

───ここ何年かで松屋銀座を取り巻く環境も変わったと思いますが、印象に残っていることはありますか?
「コロナ禍は本当に大変でした。でもそこでクルーの気持ちが変わりましたね。ウイルスに効果的な洗剤をたまたま使っていて、衛生面の意識がより高まりました。すみずみまで丁寧に洗ったり消毒したり、人が触る部分を頻繁に拭くようになりました。もちろん今も継続しています」
───小林さんにとって、松屋らしさとは?
「裏方の仕事ですが、『おもてなし』の心を大切にしています。私にとってはそれが、衛生的・快適にすることで、また来たくなる気持ちのいい空間を作ることだと考えています。トイレだけでなく、松屋銀座全体を銀座でいちばんきれいにしようと、クルー一同気持ちを同じにしてがんばっています」

───では、小林さんらしさとは?
「新しいことに常にチャレンジすることです。清掃の世界も日々進化しているので、タオルひとつ、道具の使い方ひとつでも、よりよいアイテムや方法を模索しています。
例えばこの洗剤、病院などで使われているものなのですが、除菌や消毒のレベルが高いので、作業する人の安全を守る意味でも使っています。
また、お客様が通る床の面積はとても広いのですが、AI搭載の自動床洗浄機を取り入れてからは、とても効率が良くなりました。そこにかけていた時間で他の部分をより丁寧に清掃できます」
───お仕事の上で、嬉しかったことなどはありますか?
「お客様の声などで、クルーの対応が良かったなどと声をいただけるととても嬉しいです。今は中国やミャンマーのクルーもいるのですが、日本人のクルーが指導したりして、お客様との会話を楽しんでいるようです。
クルーの男女比は約半々、みんなアイデアや意見を出してくれるので、以前からの清掃の基本を守りつつも、新しいアイテムや方法があれば積極的に試しています」

───本当に、優しくていい上司という印象ですが、怒ったりしないのですか?
「例えばクレームがあったと聞いたときは、絶対にクルーを怒らないようにしています。きちんと話を聞かないと、正確な情報が聞けないので。その後みんなで共有して同じことが起こらないようにしています。もちろん、褒められたときも共有します」
───「松屋らしさアワード」2回目には、小林さんの所属する清掃チームが団体受賞しましたね。
「個人よりも団体での受賞の方がずっと嬉しいです。他のクルーにも社内から推薦のコメントをいただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。100周年という節目の年で、これからもきちんと正しく清掃できればと、改めて感じました。プレッシャーでもありますけど」
うらがわ 編集後記
常に笑顔で、優しそう、いい人そう、というのが小林さんの第一印象。お話ししているうちに、その印象は変わらず、真面目で誠実、そしてなによりも、クルー思いな人柄がプラスされました。上司にしたい人ナンバーワン!な人です。
PHOTO/YUKO CHIBA TEXT/YUKO MUKAI