銀座本店の開店は、1925(大正14)年5月1日。
おかげさまで、本年は開店100周年を迎えます。
100年以上続く企業が限られる中、多くのお客様やお取引先、街の皆様に支えられて本年を迎えることが出来ましたことに、胸が熱くなる思いでございます。
心より感謝申し上げます。
開店100周年を迎えるこの機会に、私共は未来への希望を胸に、さらなる成長を目指してまいります。
100周年のテーマは「つなぐ・つながる・つなげる」。
松屋が中心となってつながりの輪を広げ、共創的な価値を生み出し、新しい時代のニーズに応えられるよう努めてまいります。
これまで作り上げてきた「松屋らしさ」を大切にしつつ、未来に向けて 挑戦を続ける決意を新たにしております。
これからも私共は、銀座本店をご利用くださるすべてのお客様にとって特別な場所であり続けるために、心を込めたサービスを提供してまいります。
どうぞ変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
2025年3月吉日

石脇店長に聞く、松屋銀座の100周年とこれから

2025年5月1日に開店100周年を迎える松屋銀座。この大きな節目に、お客さまへの感謝を込めてお届けしたいものとは。そして時代を先ゆく銀座の街でさらに100年続くために、これからどうあるべきか。100年に一度のアニバーサリーイヤーに向けた想いを、石脇聡子店長に聞きました。
「デザインの松屋」ならではの設えやイベントに注目を
──いよいよ100周年のアニバーサリーイヤーが始まります。さまざまな記念事業が行われますが、石脇店長が特に注目しているものは何ですか?
100周年は100年に一度しかないアニバーサリー。社員一同、気合を入れて取り組んでいます。
松屋では2020年に地域共創プロジェクトを立ち上げ、日本各地の伝統工芸・産業・文化のリブランディングに取り組んでいます。100周年イヤーを通して全国各地のものづくりとコラボレーションを展開していきますので、ぜひご注目ください。
松屋銀座 開店100周年アニバーサリーウィークの4月29日〜5月13日には、奈良県奈良市の「奈良晒」と、長野県飯田市の「飯田水引」とのコラボレーションでみなさまをお迎えします。 奈良晒は、1反(1着の着物を仕立てられる長さ)を作るのに3〜4カ月もかかる麻織物なのですが、今回は6反をお願いして、松屋の松鶴(しょうかく)マークののれんでウインドウや店内を彩ります。
また全国一の水引の生産量を誇り、皇室御用達でもある飯田水引もウインドウや店内を飾ります。期間中、社員は飯田水引で仕立てた胸章を着ける予定ですので、そこにもご注目ください。

──イベントで特に注目すべきものを教えてください 。
イベントの目玉のひとつが、秋に開催予定の日本デザインコミッティーによる展覧会です。
7階「デザインコレクション」は、1955年に日本デザインコミッティーと松屋が立ち上げたデザインのセレクトショップであり、「デザインの松屋」の核となる場所。
商品の選定はメンバーの先生方による月2回の定例会で行われるのですが、そこに参加させていただくと、先生方の独自の視点やものの捉え方にいつも目から鱗が落ちるような想いがします。
この展覧会でも先生方の視点のユニークさを感じ、多くの発見をしていただけることと思います。

“ここだけ”のスペシャルな商品が続々と
──100周年限定のスペシャルな品々も用意されますね。
個人的に楽しみにしているのが、フランスの老舗シャンパーニュメゾン「パイパー・エドシック」が限定生産する松屋別注のシャンパーニュ。こちらは5月1日発売予定です。
担当バイヤーがフランスに赴いて実現した入魂作で、松屋のロゴとバイヤーのサインが入ったエチケットもスペシャルです。
お酒好きな方には、4月16日販売予定の「GINZA100~酒器~」もおすすめですよ。日本各地の器の産地、工房、作り手の伝統の技が光る酒器を、生活デザイン部のバイヤーが100種類セレクト。特製の木箱に入れ、松モチーフの掛け紙をかけて販売いたします。

──甘党の方にはどんなものがおすすめでしょうか?
松屋銀座も賛同・協力する「銀座ミツバチプロジェクト」の「銀座はちみつ」を使ったスイーツにぜひご注目ください。
地下1階「ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ」では銀座はちみつを使った松屋銀座限定のパフェが登場。「KURAKICHI(くら吉)」では、風味豊かな銀座はちみつを使用したクッキー缶が発売予定です。
また地下2階のハイクオリティな冷凍食品を集めた「ギンザフローズングルメ」では、「パティスリィ アサコイワヤナギ」の銀座はちみつを使ったスペシャルなアイスケーキもご用意します。こちらは数量限定ですので、スイーツ好きの方はぜひお見逃しなく。
これからの100年も“お役に立つ”存在であり続けるように
──「銀座はちみつ」を使った限定商品は、銀座の街の奥深さを知るきっかけにもなりそうですね。
松屋銀座の100年は、銀座の街とともに歩んできた歴史でもあります。松屋銀座は単独で存在しているのではなく、銀座という街や、街の皆様のおかげで100周年を迎えられました。松屋銀座を多くのお客さまにご愛顧いただくだけではなく、松屋銀座のお客さまに街を回遊していただくことも、銀座の商業施設としての役割です。
ですから、この100周年期間を通して銀座の街の魅力を皆さまにお伝えしていくことも、大切ことの一つだと捉えています。

──銀座という街で、大正・昭和・平成・令和と時代を越えてきたのですね。
日本の企業の中でも100周年を超える会社は決して多くはないと思いますが、100年の歴史を振り返ると、決していい時代ばかりではなかった。
直近でいえば、世界中が厳しい想いを経験したコロナ禍があり、その前にはリーマンショックや東日本大震災。さらにさかのぼれば、戦禍もくぐり抜けてきたわけです。
松屋銀座の100年という時間には、晴れやかなときも厳しいときも、さまざまな歴史が刻まれている。それを思うと、改めて100年の重みを実感します。
──100周年を迎えるにあたり、社内で始まった動きもあるそうですね。
松屋銀座が厳しい時代も乗り越えて100年続いてこられたのはなぜか。それはそのときどきで松屋銀座が皆さまのお役に立てたからだと思うのです。
100周年を迎えるにあたり、松屋で働く従業員でワンチームになろうと社内クラブ活動を発足しました。その一つに「銀座のごみ拾い部」があります。
メンバーが店の周辺のゴミ拾いや掃除を行う活動なのですが、松屋銀座 開店100周年アニバーサリーウィークの頃にはメンバーを増員してゴミ拾いのエリアを広げたいと思っています。
微力ではありますが、そうした取り組みを通して、銀座の街や社会に対して松屋銀座がお役に立てる方法を考えていきたい。この100周年が、社員にとってそのきっかけになればと思います。
──100周年は、松屋銀座のこれからを考える節目でもあるのですね。
100周年をきっかけに、銀座の地の利を活かして、松屋らしく世の中のお役に立てるように。そしてさらなる100年も、お客さまやお取引先、地域の皆さまに応援していただけるような存在になれるように、松屋銀座はワンチームで取り組んでいきます。

改めて、松屋銀座100周年について

2025年5月1日(木)に、松屋銀座は100周年を迎えます。3月から1年間に渡り、100周年ならではの多彩なコンテンツが続々登場。すでにお付き合いのあるブランドとのコラボはもちろん、100周年という節目の機会だからこそ実現した貴重な限定商品やグッズ、イベント・催事を展開予定なので、お見逃しなく。5月1日を盛り上げる松屋銀座 開店100周年アニバーサリーウィークは 4月29日(祝・火)から5月13日(火)まで。100年に一度のスペシャルな展開に、ぜひご期待ください。