松屋銀座開店100周年を記念して開催する、銀座にゆかりのある小学生を対象とした絵画コンクールおよび作品展『子どもたちの未来絵画展』。作品のテーマは、「未来の銀座」。入賞作品は、2025年10月29日(水)―11月10日(月)に松屋銀座8階イベントスクエアおよび松屋ウェブサイト特設ページにて展示されます。さまざまな応募作品の中から金賞、銀賞、銅賞はどのように選ばれたのか——9月某日に行われた、各賞を決定する審査会の模様をお伝えします。

『子どもたちの未来絵画展』とは?

松屋の有志社員による「100周年企画検討部」が企画した絵画展。「皆さんが大人になったときの銀座の街を想像して、自由な発想で表現してください」。今回の絵画展では、松屋銀座のある東京都中央区に在住、在学中、またはご家族が勤務されている小学生を対象に「未来の銀座」をテーマに作品を募りました。

松屋銀座開店100周年のテーマ「つなぐ・つながる・つなげる」とも連動し、子どもたちの豊かな発想や願いを“つなぐ”コンクールに。そして、松屋や銀座の街を次の世代に“つなげる”作品展にしたいという想いが込められています。

金賞、銀賞、銅賞、そのほかの入賞作品は、松屋ウェブサイト特設ページだけでなく松屋銀座店内でも展示されるため、子どもたちの自由でのびやかな表現を間近で見ることができます。

審査会では、金賞は古屋毅彦社長、銀賞は石脇聡子松屋銀座本店長、銅賞は河野新平顧客販促部長が選出しました。

自由で豊かな子どもたちの発想力に審査員も感激

小学1年生から6年生までの子どもたちから集まった応募作品25点がずらりと並んだ会場に、審査員の3人が集まりました。画用紙には色鉛筆や絵の具などを自由に使い、どれも違う「未来の銀座」が描かれています。「松屋銀座での絵画展開催は初めてに近い試みなので、応募作品が届くのか、みんな内心ではドキドキしていました(笑)。力作がこんなに集まってうれしいです」(石脇本店長)

作品に添えられたタイトルや、内容を説明するメッセージにも目を通しながら、まずは一枚一枚じっくりと真剣に審査。「子どもたちの言葉も印象的です。ひらがなが多く混じる文章から、自分で一生懸命書いたことが伝わってきます」(河野部長)

3人がひと通り鑑賞したところで、子どもならではの発想力にさまざまな感想が飛び出しました。

「絵の上手さも大切だけれど、それよりもやっぱり、楽しそうな雰囲気の絵に惹かれるなぁ……。あと、松屋銀座が描かれていると、どうしても目が行って選びたくなっちゃいますよね(笑)」(古屋社長)

「わかります(笑)。ほかに、虹とオムライスもいろいろな絵に描かれているの、気づきましたか? オムライスは、銀座に『煉瓦亭』があるからかしら……」(石脇本店長)

「発想がおもしろいですよね。構図もうまくて、驚きます」(河野部長)

最終的に7作品に絞られ、「悩ましい……」との声も挙がりながら、それぞれの賞が決まりました。

「どれも発想が自由で、素晴らしかったです。あと、虹が見えるなど空が描かれた構図が多いのも印象に残りました。ビルの高さ制限を設けて開放感を大事にしている、銀座の街らしさを見事に描いていますね」(古屋社長)

「子どもらしく、かわいらしい作品がたくさん寄せられて、選ぶのが大変でした。絵のような楽しい未来を子どもたちがつくっていってくれたらいいですね」(石脇本店長)

「自分の子ども時代にはなかったような発想力がたくさん盛り込まれていて、審査していて興味深かったです」(河野部長)

ついに金賞・銀賞・銅賞が決定!

金賞に輝いたのは、小学4年生の南木 麻希さん作品、「銀座の空と飛ぶ」です。絵の中心に描かれた、滑り台やトランポリンのある建物が未来の松屋銀座! 空中には公園が浮かび、中央通りを歩く人やたくさんのお店などを空から眺めることができる、そんな楽しい街を描いてくれました。

古屋社長より

カラフルで楽しい絵ですし、子どもらしいとてもピュアな作品だなと感じました。いろいろなお店といっしょに水族館や空中の公園も並んでいたりして、銀座の街の多様性を表現しつつ、さらに進化させて描いているところにも惹かれました。今の銀座は子どもたちがたくさん来るようなイメージはないかもしれませんが、この絵のような余白があったほうが、もっと楽しい街になる予感がしました。ぜひ街をもっと楽しくして、たくさんの子どもたちに来てもらいたいなと思いました。そうできるように頑張りたいですね。

銀賞には、小学2年生の山上 紗英さん描いた「月とつながる光かがやく虹色のまち」が選ばれました。松屋銀座から虹が出ると月の街とつながって、月の住人といっしょに銀座でお買い物ができる——そんな素敵なお話とともに、地球の人も月の人もなかよく楽しく過ごせる街・銀座を描いた絵です。

石脇本店長より

月とつながる銀座、というストーリー性が想像力豊かで、夢がいっぱい詰まった素敵な作品だと思います。“つながる”というキーワードは、「つなぐ・つなげる・つながる」の松屋銀座開店100周年のテーマとも見事に連動していますね。そして、未来の松屋銀座もキラキラ輝いていて嬉しいですね。

銅賞は、小学5年生の瀬之上 綾音さん作品「今も未来も想い出が輝く街、銀座」です。大好きなピアノやハープを弾いたり、おいしいものを食べたり、大切な人への贈り物を選んだり……。瀬之上 綾音さんにとって、たくさんの大切な想い出が詰まっている街・銀座が、たくさんの人の想い出で未来も輝いてほしいという願いが込められています。

河野部長より

色・構図・発想・想いの4つの観点で選考しましたが、「銀座の未来を彩る一人になりたい」というメッセージが添えられたこの作品から、“銀座への想い”を一番強く感じました。絵には銀座のいいところがいっぱい詰まっていますし、「想い出が輝く銀座は未来にも」という内容が、松屋銀座開店100周年のテーマにぴったりです。

会場では、子どもたち自身による絵の説明コメントも紹介されています。ぜひ、作品と一緒にその想いも感じてみてください。

子どもたちの絵を見れば、銀座をもっと好きになる

今回、子どもたちの作品を通して、審査員の3人はさまざまな想いを抱いたといいます。

「未来がどうなるかはわからないですが、理想や夢を持っているとそちらの方に向かって行く気がします。今回、小学生の皆さんに未来を描いていただいたことで、我々もこれからの銀座をさらに楽しい、魅力ある街にしていかなければと思いました」(古屋社長)

「銀座って、とてもいい街なんですよね。そのよさが詰まった、お子さんたちの絵をぜひ松屋銀座で実際に見ていただいて、銀座をもっと好きになっていただけたら」(石脇本店長)

「子どもたちの絵を見て、銀座には人を惹きつける要素がたくさんあるということに改めて気づきました。どの絵も楽しい、よりよい未来を描いてくれて、そんな子どもたちの未来への想いを皆さんにも見て感じていただきたいです」(河野部長)

子どもたちの未来絵画展

会期:2025年10月29日(水)―11月10日(月) 
※営業日・営業時間の詳細は松屋ウェブサイトをご覧ください。
会場:松屋銀座8階イベントスクエアおよび松屋ウェブサイト特設ページ
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PHOTO:AYUMI OOSAKI TEXT:KAORI AKIYAMA